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婦人科で行われる検査・診察とは?身体に合わせて医師と相談しよう

2021年8月24日


10代、20代前半のうちは「婦人科に一度も行ったことがない」という人は多いかもしれません。なんとなくハードルが高く、痛い検査があると嫌だな…と思うこともありますよね。 自分の身体のためにも、気になる症状がある場合に受診したり、定期的な検査を受けたりすることはとても大切なこと。 今回は、初めて婦人科に行く方のために、婦人科で行われる基本的な診察方法や病気ごとの検査方法についてご紹介します。

基本的な検査

内診・超音波検査

婦人科では基本的に問診を行った後、内診・超音波検査を行います。

【内診】

下着を脱ぎ、内診台に座って診察を受けます。
腟部から医師が指を入れ、もう一方の手をお腹にあて両方の指で子宮や卵巣をはさみ込むように触ることによってその大きさ、形、位置を診察します。

内診に不安を感じる場合は、その旨を医師に相談してみてくださいね。

【超音波検査】
超音波検査は、超音波を使って体の内部を見る診察方法です。超音波検査は2種類あります。

  • 経膣超音波検査:膣から棒状の機械を入れて調べる
  • 経腹超音波検査:お腹に超音波を当てる

基本は経膣超音波検査の方が膣の状態をよく調べることができますが、セックスの経験がない方は、経腹超音波検査での検査を行ってくれる病院もあるようです。

検査方法について、一度相談してみると良いでしょう。

病気ごとの検査

問診や内診、超音波検査で異常がみられた場合や、病気が疑われる場合はその症状に合わせて、精密検査が行われます。
下記は疑われる病気ごとの検査についてまとめたものです。

子宮内膜症の検査

問診で子宮内膜症の疑いがあった場合「内診」を行い、次いで「超音波検査」「MRI検査」「血液検査」などが行われます。

  • MRI検査:磁気と電波を用いたドーム型の検査装置の中に入り、体内の状態を断面像として描写する検査。臓器の状態を超音波検査より詳しく把握することができます。MRI検査は痛みはありません。
  • 血液検査:「CA-125」という腫瘍マーカーの値が高くなっていないかの検査。「CA-125」の数値が高値であれば、かなり進行した子宮内膜症であるということが判断できます。


最終的には「腹腔鏡検査」を行います。おへその下を少し切り、直径約3mm、長さ約20cmの腹腔鏡を入れて臓器を確認します。
この検査ではっきりと子宮内膜症かどうかが分かりますが、全身麻酔で行う大掛かりなもの。
いきなり腹腔鏡検査を行うということはないので安心してくださいね。

子宮頸がん検査

子宮頸がん検査では、綿棒のようなもので子宮頸部の細胞をとって、検査する細胞診検査を行います。

痛みはほぼ感じないという方がほとんどです。細胞検査の結果、異常が認められれば、コルポスコープ診検査を行います。

コルポスコープ診検査とは、コルポスコープと呼ばれる拡大鏡を使って子宮膣部(癌ができやすい部位)の観察をおこない、必要に応じて病変部位の細胞の一部を採取する検査です。
採取する際にチクっと痛むことがありますが、それほど強い痛みではありません。この検査で病気の進行度を調べ、進行度に合わせた治療が行われます。

乳がん検査

乳がん検査では、まず視診触診を行い、乳がんの症状である乳房の変形や皮膚のただれ、しこりの有無などを確認します。
その後、乳房超音波検査マンモグラフィー検査ないしその両方(病院によって違います)を行います。

なお、乳がん検査を行うのは基本的には婦人科ではなく、乳腺科になります。
しかし、婦人科で行っている場合もあるので、調べてから行くと良いでしょう。

  • 乳房超音波検査:胸にゼリーを塗り、超音波を当てて乳房内の腫瘍の有無、腫瘍の大きさを調べる検査
  • マンモグラフィー検査:病変の位置や広がりを調べるために行う乳房専用のX線検査。


マンモグラフィー検査では、乳腺組織がX線写真上に白く現れます。閉経してない方で乳腺組織が多い場合、高濃度乳腺(デンスブレスト)となり、胸のほとんどが白く写ってしまうため検査の精度が悪くなることがあります。

▼マンモグラフィーで検査して写し出された写真。


検査では、下の図のように2枚の板の間に乳房を挟んで圧迫し、薄く伸ばして撮影します。
マンモグラフィー検査では、乳房が挟まれる際に、強い痛みを感じる人もいるようです。特に乳腺が発達している人は、かなり痛みを感じると言われています。

性感染症(STD)検査

性感染症の検査では、問診を行い、疑われる病気に合わせて検査を行います。

性器部分にデキモノができる性器ヘルペス尖圭コンジローマは、視診のみでわかります。
かゆみや痛み、おりものの異常が伴うクラミジア淋菌カンジダトリコモナスなどの病気が疑われる場合は、おりものを採取して検査をします

HIV梅毒骨盤内クラミジア感染の有無は血液検査わかりますが、これらは初期段階で自覚症状があることは少ないので定期的な検査が必要でしょう。
また、おりもの検査でわかる性感染症の疑いが場合は、病院に行かなくても検査キットを注文し自宅で採取して送ることで検査できるものもあります。

まとめ

初めて婦人科に行く際は、怖さや恥ずかしさなどで躊躇してしまうかもしれません。しかし、ためらっているうちに病気が進行してしまう可能性があります。
婦人科系の病気は進行すると危険なものが多く、完治したとしても将来、不妊になってしまったりと、後遺症が残る可能性もあります。
身体に少しでも異変を感じた際は、早めに病院に行くようにしましょう。

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