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ピルが飲めない「血栓症リスク」:血栓症の種類や毎日の予防法についてまとめました

2022年5月25日


ピルが飲めないと判断される理由の1つに、「血栓症リスクが高いこと」があります。 血栓症は命に関わる病気ですが、具体的にどんな病気かイメージがつきにくい人もいるのではないでしょうか。 今回は、血栓症の種類とその危険性、そして毎日心がけたい予防法についてまとめました!

血栓症ってどんな病気?

血栓症とは、血液の一部が固まって血のかたまり(血栓)となり、血管が詰まってしまう病気です。

ピルを飲んでいない人が血栓症を発症する割合は年間1万人に1~5人であるのに対し、ピルを飲んでいる人は3~9人と少しリスクが高くなります。

ちなみに交通事故で負傷する確率は年間で約0.4%、つまり1万人あたり40人なので、ピルを飲んで血栓症を発症するリスクは交通事故に遭うリスクより低いといえます。
特にリスクが高い人については、後ほど詳しく説明していきますね。

血栓症の代表例

血栓症の種類は、大きく2つに分けられます。
動脈で血が詰まる「動脈血栓症」と、静脈で血が詰まる「静脈血栓症」です。下記はそれぞれの代表的な病気です。

  • 動脈血栓症:(例)脳梗塞、心筋梗塞、脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)など
  • 静脈血栓症:(例)エコノミークラス症候群 など

血栓症は、できる場所によって重い後遺症が残ったり、突然死にいたることもあります。特に脳梗塞、心筋梗塞などは重篤な病気です。

血栓症のリスクが高い人

  • タバコを吸う人
  • デスクワークや長時間フライトなど、長時間同じ姿勢でいることが多い人
  • 高血圧の人
  • 肥満の人
  • 糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病にかかっている人
  • 過去に血栓症に関連する病気にかかったことがある人
  • 家族が血栓症に関連する病気にかかったことがある人

これらに当てはまる人は、ピルの服用に関わらず、血栓症のリスクが高くなるため、特に注意しましょう。
場合によっては、ピルの処方を受けられないこともあります。

命に関わるとても大事なことなので、問診では漏れなく正確に伝えてくださいね。

上記に当てはまるけれど、すでにピルを飲んでいるという人は、血栓症のリスクが高く危険です。できるだけ早く医師に相談してください。

血栓症の予防方法

ピルを服用していなくても、血栓症にかかる可能性はあります。血栓症の主な原因は、高血圧、不整脈、妊娠、肥満などが挙げられます。

ここでは、血栓症の予防に効果的な3つの対策を紹介します。

①水分をたっぷりとる

1日1.2リットル」を目安に、毎日こまめに水分をとりましょう。
よく「1日2.5リットル」という数字を聞くことがあるかもしませんが、飲み水として毎日2.5リットル飲む必要はありません。
なぜなら、食事からとれる水分が1リットル、体の中で作られる水分が0.3リットルほどと言われており、飲み水を1.2リットル摂取すれば1日に必要な水分量をクリアするからです。

なお、脱水症状になると血液がドロドロになり、血栓ができやすくなります。たくさん汗をかいたり、お酒を飲んだりしたときは特に、水分補給を忘れないようにしましょう。

②運動や足のマッサージ

血栓症の予防には、身体を動かして血液を循環させることがとても大切です。ジョギングや、ウォーキング、サイクリングなど、1日30分以上無理のない範囲で運動しましょう。

なお、長時間のデスクワークや乗り物移動は、エコノミークラス症候群を引き起こしやすくなります。2~3時間に一度はつま先を曲げ伸ばしたり、両脚をマッサージしたりしましょう。

エコノミー症候群の予防には、ふくらはぎの筋肉を動かすことがポイントです。イラストを参考に、気づいたときにぜひやってみてくださいね。

③健康的な食事

脂っこい食事ばかりを食べていると、血管が詰まりやすくなります。お肉(動物性脂肪)や、揚げものなどは食べ過ぎ注意です。

血栓症の予防に効果的と言われているのは、大豆発酵食品、そして青魚(サンマ、イワシ)など。
これらの食品を積極的にとるようにしましょう。

まとめ

血栓症は、命に関わる病気です。
ピルの処方を検討している人は、自分が血栓症リスクが高いかどうか診察の際に確認しましょう。血栓症リスクが高いけれど、いまピルを飲んでいる人は、できるだけ早く医師に相談してください。

また、ピルを飲んでいなくても血栓症にかかることはあります。軽い運動や、毎日の食生活を少し意識することで予防ができるので、ぜひ日頃から心がけてみてくださいね。

医師監修:小林克弥先生

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